【100g】浅煎りは素材の 味じゃねーよコーヒー
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浅煎りは素材の味じゃねーよコーヒー
コーヒーの世界では、浅煎りについて「素材本来の味を楽しむ焙煎」と表現されることがあります。
もちろん、浅煎りだからこそ感じやすい品種や産地の個性があります。
ただ、料理をしてきた私たちには、少し引っかかる言葉でもあります。
例えば、オニオンスープ。
玉ねぎをほんのり茶色になるまで炒めて、甘さや香りを引き出してからスープにする。
それを「玉ねぎ本来の味」とは、あまり言いません。
火を入れれば、素材は変化します。
香りも、甘さも、苦味も、食感も変わる。
コーヒーも同じではないでしょうか。
生豆に熱を加え、色が変わり、香りが生まれ、味が変化する。
浅煎りだって、立派な「調理」です。
「焙煎してんだから、もう素材そのままじゃねーよ。」
そんなBRATの小言から、このコーヒーをつくりました。
この豆を選んだ理由
選んだのは、パナマ・ボケテ地区にあるバホモノ農園のコーヒーです。
カリブ海と太平洋に挟まれたこの土地には、海から湿った空気が流れ込み、豊かな雨と冷涼な気候をもたらします。
トロピカルフルーツなどの木々がつくる木陰の下で、コーヒーチェリーは時間をかけてゆっくりと育っていきます。
バホモノ農園は、パナマの中では比較的新しい農園です。
長い歴史を誇る農園ではなく、若いコーヒーの木とともに、これから自分たちの味をつくっていく農園。
収穫後も、水洗、天日乾燥、機械乾燥を経て、さらに約60日間コーヒーを寝かせるなど、より良い味わいを求めて試行錯誤を続けています。
完成された伝統ではなく、これから変化していく途中にある味。
その姿に惹かれて、この豆を選びました。
BRAT VENOMの焙煎
今回考えたのは、「素材を残すために、できるだけ浅く焼く」ことではありません。
料理では、火を入れることで失われるものがある一方、火を入れなければ生まれない香りや甘さもあります。
玉ねぎも、生の状態、軽く火を通した状態、飴色になるまで炒めた状態では、それぞれ違う表情を見せます。
どれかひとつだけが「素材の味」なのではなく、素材と火の関係によって、新しい美味しさが生まれる。
コーヒーも同じように考えました。
この豆が持つ明るい酸味やクリーンな印象を残しながら、火を入れることで甘さと香りをもう一段引き出す。
浅く仕上げること自体を目的にせず、この豆と火が一番うまく重なるところを探して焙煎しています。
素材か、焙煎か。
どちらかではなく、
素材に火を入れて、美味しくする。
料理もコーヒーも、私たちはそこから考えています。
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